乳がんは日本の女性が最もかかりやすいがんであり、16人に1人の割合で乳がんになると言われています。
乳がんは比較的治療法が確立された疾患です。
現在の乳がんの治療法は、手術療法、放射線療法、薬物療法を組み合わせて行い、患者の希望や状態に応じて最善の治療法が選択されます。
しかし、乳がんの治療は長期にわたって行われ、医療機関と密接な関係が求められます。
乳がんと診断されたら、患者や家族は比較的短期間、あるいは短時間のうちに治療に関する意思決定をせまられることがあります。
また、そのような状況において、医師からの情報が適切に受け止められていないことも少なくありません。
クリニックとしては、泉大津市立病院と連携することで、診断から手術、手術後の定期検診までを責任を持って行うことができます。
何かあれば、クリニックでいつでも診察が受けられ、必要に応じて、設備の整った病院への依頼を行うことができます。
クリニックの役割として、待ち時間や通院時間が短い、長期間で通院できる、何かあればすぐに受診できる、また、気軽に相談できるなど、地域医療に密着した関わりを持つことができます。
また、病院は、CTやMRIなどの高度医療機器を備え、小さな医療機関で担うことのできない医療を提供し、地域医療の基幹的な役割を果たすことができます。
お互いの医療機関が持つ特性を生かした、良質な医療を効率的にかつ安全、適切に提供することができます。
また、お互いの医療機関で情報を共有することで、医療連携体制に基づく地域完結型医療を行います。
当院では、乳がんと診断された場合、泉大津市立病院で手術をされる患者に対して、連携パスを使用して治療を行っています。
連携パスとは、クリニックと泉大津市立病院とが患者の治療経過を共有できる治療計画表に基づいて協力しあい、治療を行っていく方法です。
連携パスを使用することの利点としては、治療計画表により、自分の治療方針や治療スケジュールがわかりやすいことや、標準的な治療が受けられることです。また、クリニックと病院間で連携を行うことで、相互が協力し、患者の視点に立った安心で質の高い医療を提供することができます。
現在24名の患者が連携パスを使用して治療を行っていますが、順調に経過されています。
患者自身、治療方針や治療スケジュールがわかることで、疑問点がわかり、相談や質問も行え、治療に対する不安を解消することで、治療に専念することができます。
地域医療ネットワークとは、地域の患者様が、よりよい環境のもとで安心して治療が受けられることを目的とし、病院とクリニックが協力しあい、患者様の病状にあった入院体制やフォローアップについて考えていきます。
私たちは、クリニックならではの、身近な存在であると同時に、病院においてもクリニックの医師も一緒に治療できる環境を目指し、患者と共に充実した日々を送っていきたいと考えています。
当ネットワークでは、泉大津市立病院を中心にして、泉大津医師会のクリニックが連携を図りながら、患者様の継続的な医療を行っていく地域完結型医療を強化し、安全・安心の医療を提供していきます。
地域連携担当より
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